またこの狭苦しい空間、本当はそこまで狭いわけではないのだが、この見飽きた天井を見てつくづく思う。
自分は学校にも行かず、毎日この空間でのんびりしている。
しかし自分は「いい加減この生活には飽きた。」
布団を剥がしベッドから起き上がった。
自分は大のインドア派だがもう1年ほど外へ外出していなかったため外へ出てみることにした。
ドアを開け靴を履き玄関から出た。
そこには多数のビルが建っており、自分が1年前に見た時と風景がかなり異なっていた。
最近の東京は急激な都市開発が進んでいるらしいからな。
自分はマンションからエレベーターへ歩いた。
エレベーターに乗り1階のボタンを押した。
ドアが開き、前に進んで行きガラスが張られている自動ドアを出ていく。
そして交差点まで行くと近くのビルからガラスの割れた大きな雷鳴が鳴り響いた。
そして1人の少女が割れたところから落下していき交差点に目掛けて思いっきり蹴り入れてくるように見えた。
自分は焦って反対に振り向き逃げる。
久しぶりに体を動かしたため息が苦しくなった。
最初は強そうに降下していくように見えたが着地点へと近づくと少女は地面に足を優しく突きつけるように見えた。
自分はあまりにも綺麗に見えたので「なんて綺麗なんだ」と言ってしまった。
その瞬間とても大きな雷が落ちる。
そしてその雷鳴は耳の鼓膜が破れるかのような音であり地面を大きく破壊させるほどの威力で、雷が落ちたところは大きな穴が空いた。
そして周りの車は感電し着火した。
人々はすぐさま逃げ去った。
しかし自分は少女にずっと目がいってしまっている状態であり、圧倒的でまるで雷神のような力を持ち合わせてる少女でありながらも少女への恐怖心は未だに感じていない。
それはまだ幼い少女だからである。
そしてその少女はいきなり自分に向けて話しかけてきた。
「君ぃなんで私を見て怖がらないのおかしいでしょ!」
と言った。
自分はその問いに満面の笑顔で返す
「可愛いからかな?」自分でもなんでこんな事を言ったか理解ができない、しかしその少女は今まで見た中で一番と言ってもいい可愛らしさであった。
「…まさか私が怖くないの!そんなのありえないんですけど私、神鳴一族最強の雷虎様を驚かないなんて!許さないから」
神鳴一族なんやそれ、そんなのより怒った顔も可愛いな、いけない集中しなければ今まではたまたまなのか知らないが神回避をした、こんなにも巨大な落雷に当たったらひとたまりもない
少女の体から少し出ていた雷の気力は大きく増加しているように見え、周り一帯の地面を雷でムチのように叩きつけ
破壊していき、空の景色は漆黒に染まった。
自分は流石に危険を察知し「やばい」と言ってしまう。
少女は先ほどまでは普通の人間が着るような普段着を着ていたが、雷の巫女のような衣装にフォルムを変えていった。
ここら辺一体の信号は全て折れ曲がって倒れている状態である。
少女は太鼓のようなものを体の周りに出現させたその太鼓を手で大きく叩く。
そうすると自分に向けて多数の雷が追尾するように
連続的に放たれていく。
自分は必死に逃げるが雷の方が速度が速く逃げきれなく、終わったと思ったその時であった、紫髪の少女が雷の少女に向けて暗い紫色の衝撃波を放った。
しかし少女は雷のバリアのようなものを展開していき衝撃波ごと消し去っていった。
紫髪の少女は自分のところへ向かってきて
「体、怪我とかしてないですか!」と言う。
「あー僕は大丈夫だけど!」
「私は雷虎ちゃんを止めないといけないので
後ろに下がっていて下さい」
「その呼び懐かしいですね紫苑!しかしなぜそのガキンチョを助ける、私には理解ができないです」
しかし、ガキンチョってひどいなあの雷虎って奴も
ガキだろまあ可愛いからいいけど
「雷虎!あなたには人間を襲うなとあれほど言いました!しかしたった数年手放したら3回も雷人の力で人々襲いました。
雷虎っあなたはこのままでは封印されます、あなたは今協議会により指名手配されています。
これでも人を襲うのですか」
「私は我慢できないから仕方ないの!
もゆおそわないから許して!!お願い!」
雷虎は紫苑に向け目をキラキラと光らせ
その顔に紫苑は可愛すぎて我慢できなかったらしく
「…仕方ないですね!許します!まだ子供ですしね」
こんなにもあっさりと終わっていいものなのかよ
まあいいしかし雷虎は3回も人を襲ったのか
そして空の様子は明るい空へと一変した
「なんかおかしいですねまだ私にはまだ神族の気が
増えたような気がするのですよ!結構近いような気がするですし、まさか君神族なのですか!」
俺が神族!イヤイヤそんなわけないはずだが
てか神族ってなんだよそれ
神族って紫苑と雷虎みたいな能力者のことか
自分はそれと言った能力持っていないし
「あなたお名前を教えてくれますか?」
「えっあー名前」
名前なんて久しぶりに聞かれた気がする
自分は一年間も学校を休んで家でゴロゴロしていた
ため名前などを聞かれることはなかった。
親は若くして2人で死んだけど意外に自分は料理もできるし、そこまで不便ではなかった。
「夜灯蓮斗だけど、それがどうかしたか?!」
「とりあえず蓮斗くんあなたにきてもらいたいとこがありますので、ご同行お願いします。」
「おっおー!」そして紫苑という少女の
もとへついていき、ただひたすら真っ直ぐに
街道をのこのこ歩いていった。
ちなみにここは至って普通の東京である。
それにしても紫苑ちゃん可愛いな、年齢はまだ十二歳ってところだな、胸も少し大きいし、それにファンタジーな衣装がとても似合う猫耳は結構大きいし
「にひひ」と嬉笑した
「蓮斗さんどこ見てるのですか!私の胸見ているのわかっていますよ!まあいいですけど、ほらつきましたよ」
そこは少し高級そうなホテルのビルであった
「やっとついたのか紫苑ちゃん流石の雷神様でも
疲れましたよ」
「で、何でこんなとこに来たんですか!紫苑!」
紫苑と呼ぶが何故か顔が真っ赤にそまる
「そんな恥ずかしがって名前を呼ばなくていいですよそれと入るまでお楽しみにしてください」
そして自動ドアが開き中に入るとそこは広大な草原であり、スライムや赤い体毛の狼が多数確認できた。
「これはもしかしてもしかして異世界って奴なのか」
「そうですよ今日から私はあなたの使用人です」
「じゃあ私も使用人にして下さい、私は蓮斗をおそってしまいましたどうか私を使用人として許して下さい!」
「まあ何でもいいけど故意に人を殺さなければいいよ」
「そもそもなんで僕は異世界に来ないといけないんだ!」
「それはあなたが神族だからです、神族はこの世界で強いものである証であります」
「そして神族にはお役目があります。それはロキ、
ハデス、ベリアル、イシュタムの四帝を打ち倒さなければいけません」
名前からしてヤバそうなやつしかいないんですけど
「まあよくわかんないけどそのラスボスみたいな存在を倒せばいいのか!」
「ラスボスとは何かはわかりませんが、そうですね!説明は以上です!これからこの広大な草原を南に進んで街にいきますので、私についてきてください」
紫苑と一緒に歩いているが一向につく気がしない
「まだですか紫苑!」
「そんなこと言われても早くて3日はかかりますので!仕方ないですよもう少しで森林に着きますのでそこで食料を得ましょう!」
「わかりました、さあ蓮斗も頑張ってください」
雷虎はやけに張り切っている。
なんでそんなにも疲れないんだ
「はいはいわかりましたよ」
「あーもう疲れた疲れた早くつかないかな」
「蓮斗さん着きましたよ大森林、正式的にはセルナの大森林ですけど!確かセルナって人が元々何もなかった草原に木の苗を大量に植えたという伝説があります!私も一回会ってみたいですね」
森林の中は冷たい冷気が広がっており
少し寒く感じた。「蓮斗さん寒いのですか」
紫苑は顔を急に振り向きそう言ってきたので近っ
と思った。
「寒いけど何でそれがわかったの!」
「まあ私の勘ですかね、よかったら私の
ローブでも羽織って下さい」
流石に女の子が羽織ってたものは!だめだ勘違いすんな相手はそんないかがわしいこと一つも考えてない
その瞬間何か足元で箱のような形のものを踏んでいた
これは懐かしいびっくり箱だ久しぶりに見る気がする
「蓮斗!遅いわよ何してるの」
「なんかびっくり箱があったから拾っただけだよ」
「…まさかそのびっくり箱は蓮斗!その箱を破壊して」
何のことかわからなかったが、何でそんなことを言ったか判明した。
その箱から赤く染まった気が大量に出て
そこからピエロのような服装をした少女が出てきた
その少女のピエロの仮面の口が笑ったような顔になり
その瞬間自分の体は風船のように破裂し血を大量に噴き出した。
俺は死んだのか、でもまだ実態がある
死んだら実態は無くなるはず
「いやー悲しいですね蓮斗さん、あなたは死にました!破壊しろと言われたのに放っておくなんてまあ魔法も使えない神族が破壊できるわけがありませんけどね」